家の基礎はコンクリートかモルタルか?見た目の違いについて

コンクリートとモルタルは、どのような違いがあるのでしょうか。見た目でも違いを知ることができるのでしょうか。

家の基礎部分に使われるコンクリートですが、基礎のクラックについて度々耳にすることがあります。

しかしクラックが仕上げのモルタル部分だけに生じたものなら、クラック問題にも違いが出てきます。そこでコンクリートとモルタルの見た目の違いについて、また重要なポイントとなる素材の違いについてご紹介をいたします。

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コンクリートとモルタルの見た目の違いについて

実家は一軒屋で子供達は皆巣立ち現在は父と母の二人暮らしです。最近の母の悩みは家の基礎部分です。実家の基礎部分は元々はコンクリート仕上げに色が塗られた状態でした。以前に塗装業を営んでいる知人に壁と屋根のペンキの塗り替えを依頼しました。その知人は

「コンクリートにモルタルを吹きつけて格好よく仕上げておきましたよ」

とサービスをしてくれました。

しかし、このサービスが後に仇となってしまったのです。

モルタルを吹き付けたのでコンクリートの表面がざらざらになり見た目にはお化粧をしたみたいで豪華になりました。

数年が経過した頃から、実家のモルタル部分の一部がふかふかと浮いた状態になり始めました。その膨らみは段々と広範囲に広がってきて、雨が降るとそこに水が入り下部から少しずつ流れ出てきます。

晴れた日でも見た目に壁が歪んで不恰好になってしまいました。

モルタルは年月が経つと劣化してひび割れてしまうもの

これをクラックといいます。

実家の基礎にもクラックが発生してそこから雨が入ってしまったのです。

母は親切で施工してくれたとはいえ、却って良くない状態になってしまったと嘆いています。

そこで私は思いました。「シンプルが一番。余計な飾りを付加すると後々メンテナンスに手がかかる」と。

コンクリートとモルタルの見た目以外の重要な違いについて

コンクリートとモルタルとでは用途が異なります。それは2つの素材で決定的に異なる部分があるからです。

コンクリートとモルタルは強度が違う

【コンクリート】

非常に強度があるので建物の基礎など丈夫でなくてはならない場所に使用されます。

【モルタル】

強度が無くても問題の無い部分、壁や天井などの上塗りに使用されます。

ビルなど大きな建物は中に鉄筋を入れてコンクリートで作られています。個人の住宅でも全体がコンクリートで作られているものを見た事があります。調べてみると強度に優れて保温性が良いというのが特徴のようです。

ただし「保温性が良い」という点がライフスタイルにマッチするかどうかのポイントになるようです。

一度冷えると温まるのに時間がかかる、一度温まると冷えるのに時間がかかるので、冬で日中に留守にする場合には帰宅してから家が温まるのに時間がかかってしまいます。

夏は帰宅してクーラーを入れても冷えづらいという事になります。

日中もずっと家に人が居る場合にはずっと快適な温度が保持されるのでとても良いようです。

コンクリートとモルタルは見た目よりも使い方がポイントに

コンクリートとモルタルはそれぞれの特性によって使い分けられています。

  • コンクリートは丈夫なので建物の基礎に使用される
  • モルタルは強度はないので見た目をよくするために壁や天井に塗られる

街を歩いているとモルタルを塗った建物は非常に多く目に付きます。

両親が一軒家を建てるときにはとにかく基礎を丈夫にしたかったということで、通常よりも杭を多く打ち込んでからコンクリートを流し込んだそうです。とにかく丈夫な基礎に父は

「家が老朽化して建て替えるときにもこの基礎は使えるぞ」

と大満足でした。

しかし、実際に上だけを建て替えることにはならなそうなので、取り壊すときには丈夫すぎる基礎は仇になりそうな気配です。

モルタルはお化粧をする素材と考えると良いでしょう。強度は少ないのですが見た目が豪華になるのです。壁面や天井に塗って綺麗に仕上げるのに使用されます。

基礎部分のコンクリートにはモルタル仕上げがされている場合も

モルタルだけの基礎はありませんが、コンクリートの基礎にモルタルを塗ったり吹きつけてモルタル仕上げが施されている建物は多いでしょう。

実家はもともとはコンクリートのままでしたが気を利かせた塗装屋さんがモルタルを吹きつけてくれました。見た目は豪華になりました。しかし、クラックから雨が浸入してモルタルが浮いてしまったりする場合があるので、メンテナンスには手がかかるようになるでしょう。

実家は塗装したコンクリートの上にモルタルを拭きつけたから密着しなかったのかもしれません。むき出しのコンクリートに適切に塗るとそのような自体にはならないのかもしれません。
モルタル仕上げにしようかと考えている場合には、施工を頼む業者の方にその点を確認してみると良いでしょう。

基礎部分のコンクリートやモルタルで心配なクラックについて

我が家の賃貸の建物の天井はモルタル仕上げです。ベッドに寝転がり天井を眺めていると大きなひび(クラック)が目に入りました。

「この建物は大丈夫なのかしら?崩れてくるのでは…」

と心配になりましたが、建築の専門の方に聞くと

「モルタルはよくひび割れるものですよ。建物の強度には問題ありません」

との答えを頂き安心しました。そうです、散歩して様々な住宅を見ていると確かにモルタル部分にはクラックがある建物が多いです。

コンクリートの上に塗っているモルタルだけがひび割れている場合には建物の強度には影響しません。

しかし、コンクリートがひび割れている場合には注意が必要です。ひび割れが深部に達していたり負荷の多くかかる部分にあったりすると建物の進退に関わる事態になりかねません。専門家に診断してもらうことをおすすめします。