停電中はむやみに冷蔵庫を開けないほうがいいと言われているのはどうしてなのでしょうか?
冷蔵庫の中身が、冷蔵できる時間はどのくらい?冷凍庫のものは?冷蔵のものは、このくらい時間がたってしまったものは火を通して食べましょう。
停電対策になるのは普段よく飲んでいるあの容器!突然の停電、計画停電にも役立つ冷蔵庫の温度の保ち方を紹介します。
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停電になったら冷蔵庫は極力開けないほうがいい!
突然停電になってしまったら、皆さんはまず何をしますか?
時間帯にもよるかもしれませんが、真っ先に心配になるのは冷蔵庫の中身ですよね。すぐに電気が復旧すれば良いのですが、停電が長時間に及んでしまった場合に、出来ることは何なのでしょうか?
たとえ冷蔵庫の電源が落ちてしまったとしても、そのまま扉を開けない限りは、冷蔵庫内の温度はある程度低いままで保たれます。
冷蔵庫の食品を慌ててクーラーボックスに移したりということはしなくても大丈夫なのです。
冷蔵庫の扉を1回でも開けてしまう温度上昇
たった一度でも急速に中の温度が上がってしまいます。仮に室温30℃の時に扉を5秒間開けてしまうと、それだけでなんと庫内の温度が1℃から3℃も上昇してしまうのです。
あらかじめ100円ショップなどで販売されている、ビニール製の冷蔵庫用カーテンを付けておけば、庫内の冷気が逃げにくいため、少しは温度の上昇を抑えられますが、それでもドアポケットには効果がありませんし、何度も扉を開け締めしていては、どんどん庫内の温度は上昇してしまいます。
「停電になったらむやみに冷蔵庫を開けないこと」これが鉄則です。
停電中に冷蔵庫を開けないとこんなに温度を保つことができる
停電時でも冷蔵庫の扉を開けないことを徹底すれば、たとえ真夏の暑い日であったとしても、約8時間は冷蔵庫内の温度を保てるように作られているそうです。さすがに冷凍庫はその半分の4時間程度しか保ちませんが、それでもかなり頑張ってくれるものなのですね。
実は私自身が地震による大規模停電を経験した際、暑い時期だったこともあり、冷たい飲み物を確保しようと、何度も冷蔵庫を開けて水筒やポットに冷えた飲み物を移し替えたりしてしまったのですが、あとになってそれが全く逆の対応だったということに気付きました。それさえしなければ、もっと長時間に渡って庫内の冷たさをキープ出来ていたのにと、あとから悔やんだものです。
よく、冷蔵庫は詰め込みすぎない方が良いと言われていますが、冷蔵庫は約50%くらいに容量の時が最も低温をキープできるのに対して、冷凍庫は反対に100%詰め込んだ状態のほうが、より冷たさを維持出来るのだそうです。
停電で冷蔵庫を開けない場合もこんな場合は気をつけよう!
急な停電に備えて普段から保冷剤を冷やしておく
停電が予想以上に長引いてくると、いくら扉を開けていないとは言っても、さすがに冷蔵庫の中身が気になってきますよね?停電になってから3時間ほど経過すると、ゆるやかに冷蔵庫内の温度は上昇してきます。肉や魚などの生ものであれば、ガスが使える状態なら早めに調理してしまうか、夏場に停電が長引くようであれば、残念ながら処分した方が懸命でしょう。
もしも運良く冷凍庫内で食材がギュウギュウに詰め込まれた状態であれば、すぐに溶けることはないので、そのままもうしばらく様子をみても大丈夫ですが、あまりにも長引く際には解凍して使えるもの以外は処分した方が良いかもしれませんね。
これが冬場であれば、もう少し冷たさはキープされ続けますし、もしも冷蔵庫の扉を開けてしまっても、室内の寒い場所や、地域によってはむしろ屋外に置いておいたほうが冷蔵庫内よりも冷える場合もありますが、夏場はそういうわけにもいかないので、本当に困ったものですね。
普段から冷凍庫内に保冷剤を入れておくスペースがある場合は、いざと言う時のために多めにストックしておくことをオススメします。
冷蔵庫の停電対策でできる事とは?
東日本大震災直後には、発電量不足を補うために一部の地域では計画停電が実施されました。突然の停電時に限らず、今後いつ起こるかわからない災害時には、再び計画停電が実施される可能性も否定できませんので、日頃からまず出来ることをやり、いざという時のために備えておく必要があります。
冷凍庫に少し余裕のある方は、ぜひ保冷剤を多めにストックしておきましょう。そもそも、冷凍庫はスカスカにしておくよりも、100%に近いくらいに詰め込んでおいたほうが冷凍効率が上がるため、空きがあるよりも保冷剤で埋めてしまったほうが良いのです。
保冷剤がない場合は、ペットボトルや冷凍保存対応のプラスチック容器に水を入れて凍らせても、保冷剤と同じような働きをしてくれます。その際、水を満タンまで注いで凍らせてしまうと、水が膨張して破裂してしまう原因にもなりますので、水の量を調節しましょう。
冷凍していた食品が溶けてしまった場合は、再冷凍して使うことはオススメ出来ませんので、早めに使い切るようにしてくださいね。
停電になったときには冷蔵庫のコンセントは抜いて食材は早めに消費しよう
各家電メーカーからは、停電時には冷蔵庫のコンセントを抜くように提唱されています。これは、停電解消時にモーターを使用した電化製品がすべて一斉に復旧すると、負荷がかかりすぎてブレーカーが落ちたり、ヒューズが飛んでしまう恐れがあり、それを防ぐためです。
他にも、現在ではパソコンやエアコンといった電力消費量が比較的大きな電化製品が多くの家庭に普及していますし、停電解消時の通電火災を防ぐためにも、停電時にはコンセントを抜くのではなく、ブレーカー自体を落としたほうが良いという認識も広がっています。
多くのご家庭では、スーパーなどから卵を買ってきたあとは、冷蔵庫で保存していることと思いますが、卵は元々は火を通して食べるのであれば常温保存が可能な食品ですから、停電後に時間が経ったからと言って、すぐに腐るということはありません。
また、牛乳やヨーグルトなどの乳製品や生ものも、よほど冷蔵庫の開け締めを繰り返さない限りは、停電後も3時間程度でしたら全く問題ありません。電気が復旧したあとに冷蔵庫を開けてみて、まだ冷気を感じるようなら大丈夫ですが、6時間以上経過していたのであれば、なるべく早めに火を通して使うようにしましょう。